なんだか人間関係でストレスがたまっている・・・不眠、イライラする・・そんな時には体の中のビタミンCが大量に消費されています。
ストレスを多く感じる時は、ストレスに対抗するホルモンを副腎という臓器でつくり、ストレスに対抗するためにホルモンを出します。
そのストレス対抗するホルモンをつくるためには大量のビタミンCを必要とします。
ストレスを感じている人はビタミンCの消費が早く、普段のビタミンCの3~8倍消費されるといわれます。
ストレスで不眠やイライラを改善するために必要な「ビタミンCの効果」と「摂取効果をアップする方法」についてご紹介します。
目次
ストレスとビタミンCの働き
ストレスを感じるとビタミンCが消費される
ストレスに対抗するためのホルモン(アドレナリン)をつくるためにビタミンCが必要なので、ビタミンCを大量に消費します。
ビタミンCの不足でアドレナリンが分泌されなうなると、ストレスに対抗できなくなります。
その結果、無気力、うつ症状などを引き起こしてしまいます。
ストレスにさらされてイライラしている時間が続くと、ビタミンCが大量に消費されて不足してしまいます。
ストレスがかかると副腎髄質ホルモンのアドレナリンは多量に分泌されて、血圧や血糖値を上昇させてストレスに対抗します。
このアドレナリンの合成にビタミンCは欠かせないのです。
その結果、体の中のビタミンCはストレスがかかる度に、どんどん消費されて少なくなってしまいます。
ストレスでビタミンCが必要な時は精神的なストレスだけではなく、暑さ、寒さ、身体的な疲労、苦痛、睡眠不足、などの物理的なストレスの時にもビタミンCは消費されます。
ビタミンCが大量に失われる時
ビタミンCは日常生活の中でも失われることがとても多いビタミンです。
- ストレスを感じた時
- 風邪を引いたとき
- 激しい運動
- 喫煙
- アルコールの摂取
- 紫外線
風邪を引いた時
ビタミンCにはウイルスに対する抵抗力を高める働きがあります。
風邪を引くとウイルスと闘うためにビタミンCは大量に消費されて失われます。
激しい運動
激しい運動をすると身体の中に活性酸素を発生させてしまいます。
この活性酸素を除去するためにビタミンCが必要となり消費されます。
活性酸素とは
体を酸化させてサビさせる酸素のことを「活性酸素」といいます。
呼吸によって体内の取り込まれた酸素の一部が活性酸素になります。
活性酸素は、その強い酸化力で体内のウイルスを除去したり、体内の免疫機能や感染防御の重要な役割を持っています。
しかし、たくさん増えすぎるとDNAやたんぱく質を傷つけて細胞の機能を低下させる原因ともなります。
活性酸素により体にサビが発生すると、内臓や肌、骨などのあらゆる組織にダメージを与えます。
活性酸素が過剰に発生する時
- 強いストレスを感じた時
- 激しい運動をした時
- 細菌やウイルスに感染した時
- 紫外線、排気ガスなどの汚染にさらされている時
- 喫煙
- 肥満
- 食品添加物を摂取した時
ビタミンCの抗酸化作用の働き
ビタミンCの働きで活性酸素を無害化する効果があり、活性酸素により発生した体のサビを修復する働きがあります。
喫煙
ビタミンCがたばこの有害物質を解毒するために使われます。
タバコを1本吸うと25~100mgのビタミンCが消費されてしまいます。
アルコール
アルコールを摂取すると、アルコールの分解にビタミンCが使われるので消費が早くなります。
適量のアルコール摂取はビタミンンCの消費は少ないのですが、過度のアルコール摂取はビタミンCの吸収を阻害してしまい、体内のビタミンCを低下させてしまいます。
紫外線
紫外線をお肌に受けるとメラニン色素を抑制しようとするので、ビタミンCが多量に消費されてしまいます。
すると体内でのビタミンCが不足気味になりストレス耐性も低下します。
ストレスが増えると活性酸素も増えるのでお肌のトラブルを引き起こしてしまいます。
UVケアはお肌のシミを作らない対策だけではなく、体内のビタミンCを守ることにも繋がります。
ストレスケアのために必要な ビタミンCの摂り方
ストレスケアに必要なビタミンCの摂取量
厚生労働省の推奨量は1日に100mgです。しかしストレスを抱えていたり、疲れが取れない、紫外線を浴びた、などの時にはできれば多めに摂取しましょう。
ストレス対策のビタミンCの必要量は通常の10倍ともいわれます。
ストレスを受けると、副腎皮質ホルモンが分泌されます。
それによって血糖値が上がり、体内のエネルギーが増える事でストレスへの抵抗力が強くなります。
ビタミンCは副腎皮質ホルモンを分泌して、免疫力を高める効果があります。
ビタミンCは水溶性ビタミン
過剰に摂りすぎても尿として排出されるので副作用は低いと考えられています。
ただし、サプリメントで摂取する場合は過剰に摂取すると、胃腸への影響で、吐き気、腹痛、下痢などといった報告もあるようですので、適切な量の摂取を心がける事が必要です。
参照:厚生労働省「総合医療」情報発信サイト
ストレスケアに効果的 ビタミンCが豊富な食品
果物と野菜にビタミンCは豊富に含まれています。100g中ビタミンCのmg量
野菜類 | 100g中 | 果物類 | 100g中 |
赤ビーマン | 170 | レモン | 100 |
黄ピーマン | 150 | キウイ | 69 |
ブロッコリー | 120 | いちご | 62 |
青ピーマン | 76 | 柿 | 70 |
芽キャベツ | 160 | グアバ | 220 |
ゴーヤ | 76 | アセロラ | 1700 |
ビタミンC効果を上げるために|摂取する4つのポイント
ビタミンCは水溶性のために体内に蓄積できません。
一度にたくさん摂っても体に吸収されなかった分は、2~3時間で体外に排泄されます。
1. 小分けに摂る
ビタミンCを多く含む食材を一度に大量に摂っても必要以外のビタミンCは尿中に排泄されてしまいます。
ビタミンCは2~3時間たつと過剰な分は尿と出てしまいますので、小まめに分けて摂取すると効率的に吸収されます。
2. 満腹時に摂る
空腹時にビタミンCを摂ると、吸収速度が速くなります。その結果、過剰分がすぐに尿中から排泄されてしまいます。
満腹時に摂ると、ゆっくり体に吸収されるので、ビタミンCの排泄も少なくなります。
デザートに果物を摂るのは理に適ってますね。
3. 食べ合わせに注意
アスコルビナーゼというビタミンCを破壊する酵素が含まれているものと一緒に摂らない。
アスコルビナーゼは、きゅうり、にんじん、カボチャ、バナナ、りんごなどに含まれています。
アスコルビナーゼは酸や熱に弱いので、加熱するか酢や酸を加える事で働きをとめることができます。
例えば、「もみじおろしにポン酢をかける」はビタミンCの減少を抑える良い組み合わせです。
しかし、時間がたつにつれてビタミンCの量は減少しますので、防ぐためにもみじおろしはできるだけ食べる食前に作るようにしましょう。
4. 水にさらす時間を少なくする
ビタミンCは水溶性のビタミンなので水に溶けやすい特徴があります。
洗いすぎないようにすることがポイントです。
千切り野菜などを水にさらしすぎるとビタミンCも水に溶けだしてしまい栄養素が低くなってしまいます。
水にさらすときには長時間放置しないでさっと洗って、クッキングペーパーなどで水を切って使いましょう。
まとめ
現代はストレス社会ですね。精神的なストレス、生活習慣のストレス、スマホやパソコンの使い過ぎによるストレス、体の変化によるストレス、さまざまなストレスに包囲されています。
それらのストレスによりビタミンCを消費する要因はとても多くなっており、あっという間にビタミンCが消費されてしまいます。
ストレスを感じた時には、いつもより意識してビタミンCを摂りましょう。
またビタミンCは細菌やウイルスを排除する効果があるので「免疫力アップ」の効果があるといわれます。
過剰に摂りすぎても吸収力が低下するので、残りは尿から出てしまい、一般的には過剰による害はないといわれます。
ただし、サプリメントで摂る場合は吐き気や下痢、腹痛などの胃腸への影響も報告されているので注意が必要です。
ストレス社会から自分をケアするために、またインフルエンザや風邪から体を守るためにも、小まめに多めにビタミンCを摂ることが効果的です。
ストレスに負けずに乗り切って元気に過ごしていきましょう!