ストレスが溜まっていると、ストレスを手軽に解消しようとして、つい過食になったり、暴飲暴食になったりしますね。
これは体内のセロトニン値が下がると過剰に炭水化物が欲しくなることが原因の一つです。
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」は心の状態心の安定とストレスを減らす働きにかかせません。
ストレスに負けない心と体づくりのために、セロトニンの分泌を増やす効果的な食材の摂り方をご紹介します。
目次
セロトニンを増やす食材を取るには
セロトニンとは
セロトニンとは脳内で働く神経伝達物質で感情や気分をコントロールして精神状態の安定に深く関りがあります。
セロトニンが不足するとストレス障害や、睡眠障害、うつ病などの原因になります。
セロトニンは必須アミノ酸の一種、トリプトファンから作られますが、体内で合成しにくいので食事で摂取する必要があります。
セロトニンの効果
- 体内時計を整える
- 感情をコントロールする
- ストレスに強くなる
- 睡眠リズムを整えて眠りと覚醒のリズムをつかさどる
- やる気を出してくれる
- 腸内環境を整える
ストレス過食を防止するセロトニン
セロトニンには、「精神を安定させる」ともう一つ「食欲を抑制する作用」があります。
ストレスが溜まってイライラするから食べてストレスを発散させよう、とするときには「食欲を抑制する」セロトニンが不足している可能性が高いと考えられています。
精神的に不安定で食欲の抑制が効かないので、甘いものや過食になってしまうわけです。
同時に、女性は男性に比べるとセロトニンの脳内物質が少ないので、不足すると情緒不安定になり、過食や甘いものに走りやすい傾向になるといわれます。
イライラして「食べてストレス発散しよう」と思って、高カロリーのものや甘いものばかりを摂りすぎないように注意が必要です。
セロトニンが不足すると
感情のバランスが崩れやすくなる
イライラしたり、怒りっぽくなったり、攻撃的になったりします。また気持ちが落ち込んだり、ネガティブな感情にさいなまれたりします。
甘いもの、炭水化物を過剰に欲しくなる
セ甘いものや炭水化物は一時的にセロトニン値を上げるので、セロトニンが不足して値が下がると、甘いものや炭水化物を過剰に食べたくなります。
便秘になる
セロトニンが不足すると消化器官が食べ物を消化する働きが低下します。
すると食べたものが腸内に長くとどまることになり、その間に水分が抜けるので固くなりコロコロ便になり便秘をおこします。
食べ物でセロトニンを増やすには
セロトニンを増やす3つの栄養素
- トリプトファン(脳に運ばれるとセロトニンを生成する働きがある)
- 炭水化物(トリプトファンを脳内に運んで吸収を高める)
- ビタミンB6(脳内でセロトニンを合成する働き)
トリプトファンを脳内に運んで吸収を助ける炭水化物も必要です。また、トリプトファンとともに脳内でセロトニンを合成するビタミンB6も摂るようにしましょう。
セロトニンをつくる材料|トリプトファン効果
疲労・ストレス効果
トリプトファンは、しっかりと摂取することにより、疲労やストレスを軽減させる効果があります。
トリプトファンを摂ると脳の内部に届けられて、それを原材料としてセロトニンの分泌を活性化します。
セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンと言った神経伝達物質の暴走を抑制する働きがあり、それにより精神的なバランスをとり調整してくれます。
セロトニンを増やす材料|トリプトファン
トリプトファンの多い食材
- 玄米や米の穀物類
- 小麦胚芽
- 大豆製品(納豆、豆腐、みそなど)
- バナナ
- 卵
- 赤みの魚や肉類(カツオやマグロなど)
- ゴマ、ナッツ
- 乳製品(ヨーグルト、牛乳、チーズ)
- クルミ、アーモンド、ピーナッツ
- ブロッコリー、芽キャベツ、ケール、キャベツなど
トリプトファンは必須アミノ酸に分類される栄養素です。
トリプトファンは体内で合成することができないので、毎日の食事から摂ることが大切です。
必須アミノ酸とは
アミノ酸は体内で作ることのできる「非必須アミノ酸」と体内で作ることのできない「必須アミノ酸」の2つがあります。
必須アミノ酸は体で作れないので食事で補う必要があります。
トリプトファンの摂取注意点
トリプトファンは1日に6000mg以上摂りすぎると肝臓に障害が出る恐れもあるといわれます。トリプトファンはサプリメントではなく、食事から摂取することが大切です。
セロトニン増やす|セロトニン合成に必要なビタミンB6
トリプトファンとビタミンB6を含む食品を一緒に摂ると、セロトニンの合成が効率的にできるといわれています。
ビタミンB6が多い食品
- 魚(鯖、秋刀魚など)
- 大豆製品
- ニンニク
- カツオ、マグロ、サケ
- 牛レバー
- バナナなど
トリプトファンからセロトニンが合成するために必要です。
セロトニンを増やす|炭水化物
トリプトファンが脳内に取り込まれるのを助けます。トリプトファンの吸収力を高めてくれます。
炭水化物(脳のエネルギー)
- 穀類
- パン
- イモ類
- 果物
- 麺類、パスタ、
炭水化物はダイエットの敵のように思いがちですが、脳の唯一のエネルギー源です。
セロトニン不足の時には炭水化物を欲する傾向がみられますが、砂糖の摂りすぎは注意しましょう。
トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物を同時に摂れる食材
バナナはセロトニンの材料として必要なトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物、をすべて含んでいます。
効率よくセロトニンを活性化することができます。
朝、バナナをヨーグルトや牛乳を摂ると手軽にセロトニン摂取の習慣ができるので効果的です。
トリプトファンが100g
中に10mg含まれるバナナと、トリプトファンが100g中40mg含まれる牛乳を一緒に摂ると、手軽に摂取できます。
トリプトファンは炭水化物(穀類、パン、麺類)と一緒に摂ると吸収力が高まります。
バナナを食べると、バナナの糖質がトリプトファンの吸収力を高めてくれるので手軽にバナナジュースで摂るのも効果的です。
まとめ
イライラしたり憂鬱な状態を生み出すストレスを感じている時ほど、食事は3食バランスよく「主食、主菜、副菜」をしっかり摂りましょう。
ストレスが溜まるとセロトニンが不足して、過剰に甘いものが欲しくなってしまいます。
ダイエット中に炭水化物を過剰に摂取してしまって、それがきっかけになりダイエットを挫折したということも多いです。お菓子を食べ過ぎないようにして果物やヨーグルトなどを摂るなど気を付けましょう。
セロトニンを活性化するためには「よく噛んで食べる」事も効果的です。
トリプトファンの豊富な食材などを、しっかり噛む事を意識した食生活を習慣にする。
するとセロトニン神経の活性化を維持でき、幸せホルモンの分泌も活発になり心の安定につながることに効果的ですね。
ストレスも多い毎日ですが、食生活で幸せホルモンの「セロトニン」を増やして、明日も笑顔で過ごしましょう!