ベッドに入ってもなかなか眠れない、途中で起きてしまうなど睡眠障害はとても辛いものですね。
ストレスがたまっている時に目が冴えて眠れなくなったり、疲れているはずなのにベッドに入っても眠れない、寝るたびに「今日は眠れるのかしら」などと睡眠に対して不安な日々を過ごしているならあなたの睡眠の質が低下してます。
「自分の睡眠のタイプを知り」「食事と生活スタイル」で睡眠の質を上げるポイントをご紹介します。
目次
睡眠の質を上げる|効果的な食事と生活術
良い睡眠は美と健康の源です。しかし、ストレスや生活習慣などにより、質の良い睡眠をとることができないという方も多く、美容や健康に大きく影響し、眠れない日が続くと翌日のパフォーマンスが低下する大きな理由です。
食事と生活習慣を見直すことで睡眠の質を上げる方法をご紹介します。
睡眠の質を上げる5つの効果
- 集中力と記憶力の向上
良質な睡眠は、集中力や記憶力を向上させます。脳は睡眠中に前日の情報を整理し、記憶を固定すると言われています。 - 免疫力の強化
睡眠は免疫機能に深く関わっています。質の良い睡眠を取ることで、体の免疫力を強化し、病気から身を守ることができます。 - ストレスの軽減
睡眠は心と体のストレスを軽減します。疲れた心と体に休息を与え、リフレッシュすることができます。 - モチベーションの向上
睡眠不足は気分を落ち込ませ、モチベーションを低下させます。逆に、良質な睡眠を取ることで、一日を元気に過ごすことができます。 - 身体の健康維持
良質な睡眠は、心臓病や糖尿病などの慢性疾患の予防にもつながります。また、肥満の予防にも効果的です。
睡眠の質を上げるための「食事」
睡眠の質を上げるために食事の質も見直すと効果的です。
質の良い睡眠を取るために日ごろの食事にも心がけていきましょう。
睡眠の質を上げるために摂りたい食材
良質な睡眠を取るためには、睡眠を司るメラトニンを分泌させることが大切です。
メラトニンとは、体内時計に働きかけることで覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用があるので「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。
メラトニンを分泌させるためには、メラトニンの素になるトリプトファンとビタミンB6を同時に摂取することがポイントです。
睡眠を促進する食材としては、以下のものが挙げられます
- バナナ
- 玄米
- 牛乳やチーズなどの乳製品
- 青魚(カツオやマグロなど)
- 大豆加工食品(豆腐や納豆など)
- トマト、ケール、パプリカなどの野菜
- メロン、ブドウ、バナナなどの果物
これらの食材には、メラトニンやセロトニンなどの睡眠に関係するホルモンを生成するために必要な成分が含まれています。
メラトニン分泌の食事
トリプトファンは睡眠のリズムを作るセロトニンやメラトニンの合成に必須なアミノ酸ですのでしっかり食事から摂取するようにしましょう。
大豆製品、乳製品、青魚、卵、ナッツ類、バナナなどに多く含まれています。
ビタミンB6は魚(鮭、秋刀魚、イワシ、マグロ、カツオなど)に多く含まれています。
朝にメラトニンの素となる食事を摂ると、約14時間~16時間後にメラトニンが生成され、夜に質のよい睡眠を促します。
効果的な食材を摂りやすい|おすすめの朝食スタイル
朝食には、以下のような食材がおすすめです
- 玄米や全粒粉パンなどの全粒穀物
- 野菜(トマト、キャベツ、ほうれん草など)
- 青魚(サバ、イワシ、サンマなど)
- 卵
- ヨーグルト
これらの食材には、セロトニンやメラトニンなどの睡眠に関係するホルモンを生成するために必要な成分が含まれています。
また、朝食をとることで、体内時計を整えることができます。
和食の朝食
例:玄米のご飯、海草のお味噌汁、焼き鮭など組み合わせると効果的です。
時短で朝を済ませたい方
バナナと牛乳だけでもしっかりトリプトファンを摂ることができるのでおすすめです。
睡眠の質を上げるために効果的な夕食の摂り方
夕食には、以下のような食材がおすすめです。
- トリプトファンが多く含まれる大豆製品、乳製品、穀類など
- グリシンが多く含まれる牛すじ、鳥軟骨、豚足、エビ、カニなど
- GABAが多く含まれる野菜(トマト、ケール、パプリカ)や果物(メロン、ブドウ、バナナ)など
- マグネシウムが多く含まれる魚介類や海藻類(あおさ、青のり、わかめ)など
また、夕食は消化に時間がかかるため、寝る3時間前までに終わらせることが望ましいです。
温かいものを摂る
温かい食事は、胃腸の血流を上げてリラックス神経の「副交感神経」を活性化させてくれる効果があります。
不眠の時には、夕食に冷たい食事をさけて、温かい飲み物や食事を心がけて副交感神経の働きを高めましょう。
ゆっくり、よく噛んで食べると顔の表情筋が緩んで副交感神経の働きを高めてくれます。
夕食を「温かい食事をゆっくり、よく噛んで食べる」ことを心がけると自律神経を整える効果的な夕食に変わります。
心と体を整える食事の順番
食事は「野菜料理」から摂りましょう。
野菜料理は比較的に噛む回数が多くなるので、自然とゆっくり噛んで食べることができるようになります。
夕食をすませる時間は、就寝の3時間前までに食べ終えておくこともポイントです。
夕食が遅くなった時には、脂っこいものや炭水化物がメインの食事は避けて、鶏肉や魚などの低脂肪のタンパク質と野菜を中心に摂りましょう。
睡眠の質を妨げるアルコールの影響
- アルコールの影響は、睡眠後半に眠りが浅くなり途中で目が覚めやすくなり、早朝に目が覚める早朝覚醒も増えてしまいます。
- アルコールを飲んで寝ると、途中で目が覚めてしまい、睡眠の質が悪くなってしまいます。
- アルコールの利尿作用によりトイレが近くなり睡眠が中断されて、質の良い眠りが得にくくなります。
- アルコールを飲んで寝ると舌の筋肉をマヒしやすくなるのでいびきをかきやすくなります。
質の良い睡眠のために、寝る前3時間までにアルコールタイムを終了して、深酒を避けて適度な量を楽しみましょう。
ストレスが溜まっている時には緑茶も効果的です
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お腹が空いて眠れない時
寝る前にお腹がすくと眠れなくなってしまいますね。そんな時はホットミルクやお粥など消化の良いものを少しだけ摂りましょう。
温かいものは早食いを防ぎ比較的に満腹感を感じることができます。
お腹が空いて眠れない場合、以下の方法が効果的です。
- ホットミルクを飲む
- 軽めの夜食をとる(消化に良い雑炊・おかゆ・うどん、汁物、ノンアルコールの飲み物など)
- 寝る前に食べたものが消化されるよう、寝る3時間前までに夕食を済ませる
ただし、夜食をとる場合には、消化に良いものを選びましょう。
また、夜食をとりすぎると逆に眠りが浅くなってしまうこともあるため、量は少なめにするように注意しましょう
夕食は寝る2~3時間前に
食後3時間は副交感神経が活性化して消化・吸収が活発になる時間です。
夕食後にすぐに寝てしまうと食事で上がった血糖値が脂肪になってしまいます。
また、眠る前に食事を摂ると、内臓が消化活動を始めるので、内臓の体温が下がりにくくなります。
そして副交感神経も十分に活性化できないので、交感神経が切り替わらず興奮状態のままで、睡眠の質が悪くなります。
胃腸に血液が集まり、寝ている間も胃や腸が活動するので眠りが浅くなり熟睡できにくくなります。
睡眠の質を上げるための食生活リズム
睡眠の質を上げるためには、以下の食生活リズムがおすすめです 。
- 朝食をしっかりとる
- 昼食は控えめにする
- 夕食は消化に良いものを選び、寝る3時間前までに済ませる
- 寝る前には、軽い食事や水分をとる
- 食事の時間を決めて規則正しい生活リズムを作る
- 食事量を調整する
- 飲酒や喫煙は控える
以上のような食生活リズムを心がけることで、睡眠の質を上げる効果が上がります。
休日でも毎朝同じ時間に起きて、就寝時間も同じような時間を崩さない事が身体のリズムを崩さないコツです。
休日に寝坊したい場合も、2時間までにとどめておいた方がリズムを崩しません。
規則正しい食生活効果
- 腸内環境が整う
- 排せつのトラブルを解消する(便秘、下痢)
- 自律神経のバランスを整える
- 精神的な安定
- 生活のリズムが一定になる
- 健康の維持や増進
- 規則正しい睡眠習慣をつくれる
- 痩せやすい身体をつくる
睡眠の質を上げるための「生活環境」
室内環境が睡眠の質に影響を与える4つの理由
- 温度:寝室の温度が高すぎると、体が冷やされずに汗をかいてしまい、寝苦しくなります。逆に、寒すぎると体が冷えてしまい、眠りが浅くなってしまいます。適切な温度は、28℃以下がおすすめです。
- 湿度:湿度が高いと、汗をかきやすくなり、寝苦しくなります。逆に、乾燥しすぎると、のどや鼻の粘膜が乾燥してしまい、眠りが浅くなってしまいます。適切な湿度は、50%前後がおすすめです。
- 騒音:騒音があると、眠りが浅くなってしまいます。特に、交通量の多い道路や鉄道沿いに住んでいる場合は注意が必要です。対策としては、窓を閉めたり、防音グッズを使ったりすることが挙げられます。
- 光:明るい光があると、目が覚めてしまいます。特に、夜間にスマートフォンやパソコンを使用する場合は注意が必要です。対策としては、スマートフォンやパソコンの使用を控えたり、ブルーライトカットグラスを使用したりすることが挙げられます。
以上のように、室内環境は睡眠の質に大きく影響します。快適な環境作りを心掛けましょう。
室内環境
光、音、香り、温度などの寝室の環境を整えましょう。
光の影響
人間のカラダは、自律神経系を構成する活動神経の交感神経とリラックス神経の副交感神経のバランスで機能が整っています。
現代社会はストレスが多く、交感神経優位になりがちといわれます。
このため質のよい睡眠を得るためには、光が影響します。
光を浴びると脳は活性化されて、体内時計にも影響します。
そのために眠りにつく前には、室内をほの暗い状態にしておけば交感神経が効果的に休まり、副交感神経が優位になりメラトニンの分泌も促進します。
音の影響
睡眠を阻害する大きな原因の一つは、人の声です。
寝る時にテレビをつけたままやラジオを聴きながらなど眠るとなかなか眠れなくなります。
香りの効果
香りは鼻から脳に届いて即効性のあるリラックス効果があります。
香りが嗅覚を通して新家姓に取り込まれ、即座に大脳辺縁系や視床下部に伝わります。
大脳辺縁系は、緊張や不安、記憶、睡眠などを司っている場所なので、香りによりリラクゼーション効果が期待できます。
アロマテラビーのオイルでは、ラベンダーやカモミールなどの香りに付いてリラックス効果があるといわれ、スムーズな入眠に入りやすくなります。
不眠になったときの症状と原因
睡眠の質トラブルがあるタイプ
睡眠には体や心の疲労を回復させる効果があります。このために睡眠にトラブルがあると心身の疲労が回復できずに健康が損なわれてしまう可能性もあります。
不眠症や入眠障害のタイプのいろいろ
- 布団に入ってもなかなか寝付けない
- 夜中に何度もよく目が覚める
- 夜中に目が覚めてから、再び寝付くのが難しい
- 一晩中夢をみているような感じで熟睡できてない
- 朝早くに目が覚める
睡眠の質が悪くなった時の症状
- 目が覚めてもすっきりと起きられない
- 寝ても疲れが取れない
- 朝から頭がぼーっとしている
- 胃腸が重い
総務省統計局の平成28年の調査によると、全国の平均睡眠時間は【10歳以上)7時間42分でした。
- 1日あたりの睡眠時間が最も長いのが秋田県の8時間2分
- 1日あたりの睡眠時間が最も短いのが神奈川県の7時間31分
秋田県と神奈川県の間には1日31分もの差があります。
また日本人は世界的に見ても睡眠時間が圧倒的に少なく、世界主要国29か国の中で韓国に次いで2番目に短くなっております。
日本人の約半数の人々が睡眠で休養がとれていないと感じているようです。
参考:総務省社会生活基本調査
睡眠の質を下げる「不眠の原因」
精神的なストレスや悩み
パソコンやスマートフォンの普及で生活スタイルが夜型になった
就寝時間が夜型になった事により遅くなった
女性ホルモンの低下で眠りの質が悪くなった
仕事、通勤時間の長さで睡眠時間が取れない
質のよい眠りを得る
質のよい睡眠とは、スッキリと目覚め、疲れが残っていない、ぐっすりと眠ったという感じが得られる睡眠の事を表します。
一概に長く眠ったら質の良い睡眠になるのかいうと、質の良い睡眠は時間の長さでは測れません。
まとめ
なかなか眠れない、睡眠時間が短い、浅い、途中で目が覚めてしまうなどの睡眠障害は本当に辛いですね。
体の疲れも取れなくて疲労感が抜けなく、疲れがたまってしまう一方です。
質の良い睡眠を取るために日常生活と食生活の両面で、できることから改善してみましょう。
- 朝の光を取り入れるために、カーテンを開けて、朝食を摂る。
- 夕食は就寝時間の3時間前前に住ませるなど、まずは生活のリズムを整える。
- 生活のリズムを崩さず続けていく
夜中に目が覚めても時間を確認しない。
眠ってから途中で目が覚めた時、何時なのか確認したくなります。
しかし夜中に目が覚めたとしても時間を確認すると、それ以降なかなか眠れなくなりますので時間の確認は止めましょう。
質のよい睡眠が取れると、自律神経のバランスも整い、心も体も元気になることを体感できるようになりますよ。
あなたがぐっすりやすめて、素敵な朝を迎えることができますように!